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  • 執筆者の写真太郎 西邑

【4月の絵本】レオ・レオニとイメージの世界

絵本専門店メアリーコリンのあべりみさんから、今月の絵本が届きました◎

『スイミー』で有名なレオ・レオニの一冊。


先日の「ごっこ遊びのススメ」でも、主宰のみかさから

「表情がないからこそ…」という話が出てきましたが、

この絵本も「目も口もないのに、表情豊か」だそうです。


私もたしか昔、読んだことがある絵本ですが、あらためて

「なるほど~、そこがいいのね~!」

と、もう一度読みたくなりました。ぜひぜひ↓↓


  * * *


みんな大好き、レオ・レオニ。

『スイミー』『フレデリック』『アレクサンダとぜんまいねずみ』など、レオ・レオニは数多くの名作を残しましたが、その中でも私は断然これが好きです!


『あおくんときいろちゃん』


あおくんときいろちゃんは大の仲良しです。ばったり会えた二人は嬉して嬉しくて、とうとう「みどり」になりました。楽しく遊んでから家に帰ると、パパとママには二人のことが分かりません。あおくんときいろちゃんは悲しくて悲しくて・・・。


色紙をちぎって貼り付けたような絵は抽象的です。

何かの形をしているわけでもなければ、目や口も描かれてはいません。

それなのに、あおくんやきいろちゃんは表情豊か。嬉しい気持ちや悲しい気持ちが伝わります。

子どもたちは、あおくんときいろちゃんの気持ちに寄り添い、喜び、心配し、応援し、そしてホッとするのです。


『あおくんときいろちゃん』はレオ・レオニが孫と遊んでいて、手近にあった紙に色をつけて即興で作った話なのだそうです。

なるほど。レオ・レオニの他の絵本とはちょっと違うこの感じは、おじいちゃんと孫の遊びの場に流れる穏やか空気なのだと、納得。


温かで緩くて優しい『あおくんときいろちゃん』が大好きです。

紙のカバーを外すと、手ざわりのいい表紙が現れます。そこも大好き。

ぜひ手にとって、ゆっくり見てください。

(BOOK WITH CAFE MARY COLIN / あべりみ)

『あおくんときいろちゃん』レオ・レオニ/作 藤田圭雄/訳 至光社


  * * *


BOOK WITH CAFE MARY COLINさんのホームページはこちら

ゆっくり絵本を楽しめるカフェです~。

海外の絵本もあります。 ちなみに、Facebookでもいろんな絵本を紹介されていて、ふふふ、たのしいです。

(「うろおぼえがテーマの絵本」気になっています)



表情が描かれてないからこそ、イメージの世界で いろんな顔を見せてくれる『あおくんときいろちゃん』。

「イメージ」「想像」の世界ってとても力づよくて、 私も文章を書くお仕事をする中で 「直接書かれたことより、行間から想像したイメージのほうが、印象に残る」 と聞いたことがあります。


先日ご紹介した「セーター人形さん」も

私、いろんなエピソードを聞きながら 「お子さんが愛着をもつお人形なんだなあ」 という印象を持ったのですが、

それも「表情を自分でイメージするから」なのかな~と思います。


イメージの力がつよい!というところもそうだし、

たとえば『あおくんときいろちゃん』を読むときは 「あおくん」「きいろちゃん」の気持ちをイメージして お子さんがそちらに寄り添っていくわけですが、

セーター人形さんは表情がないことで、逆に、 お子さんの「いろんな気持ち」に寄り添ってくれるかもなあと。


4月27日に来られない方も、↑↑のイベントページや 「ごっこ遊びのススメ」ぜひ、見てみてください~。

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