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  • 執筆者の写真太郎 西邑

バランス感覚と「お座り」

前回、幼児期の運動と「バランス感覚」そして

赤ちゃんの動きの関連についてお話しました。


グラグラする中でバランスをとるのは

脳の90%を使うくらい大変、ということ。

人間の頭部がとても重くて

支えるためには全身を複雑に使う、ということ。


こうしたバランスの複雑さについて考えると

「お座り」は実は、とても大変!ということも

想像していただけるでしょうか?

まだ自分から座る動きはしてない赤ちゃんを

大人が「お座り」させることは、よくあります。


今まで横になっていた赤ちゃんにとって

お座りはバランスをとるのが難しい姿勢。


横になった状態に比べて

頭の位置がとても高くなります。

(頭の位置が高いほど、バランスは難しいです)



まだバランス感覚に自信がない中での「お座り」は

「グラグラするー」と感じるので

全身に力を入れて、強く緊張させます。


背中を1枚の板のように

「カッチーン」緊張させることで

なんとか頭を支えようと必死。

グラグラ、怖いので。


「カッチーン」となってるので

もう、そこから別の姿勢になれない。


でも、本当はそんな力を入れる必要はないんです。

そして、その方が自由に動けるんです。

「ちょっと向こうが気になるな」

と思ったら、自分で動ける。

「床に戻りたいな」

と思えば、いつでも、うつ伏せに戻れる。

自分で戻れるから安心なんです。



そんな複雑なことをどうやって伝えたら??


ぜひ赤ちゃんが床の上でモゾモゾ、ゴロゴロする時間を

大事にしてあげてください。


こうした体のバランスのとり方は、赤ちゃんが

「いろいろな転がり方」

の中で、自然に学ぶことなんです。



早すぎるお座りの練習をしなくてもいいんです。

まだグラグラしない、安心な床の上で

自分の力で、いろんな格好になってみる。


寝返りできたら次は「お座り、ハイハイ」

・・・では、ないんです。

自分で転がれるようになったら、

次はいろんな転がり方を体験します。


楽にバランスをとる体の使い方、

「カッチーン」としなくても

いろんな姿勢で頭を支えられる方法を

その中で自然に学んでいるんです。



どんどん大胆に転がっていくと、ある日、

ふと上半身が持ち上がって、背骨を伸ばして、

「座る」

という、新しい姿勢を発見します。


寝た姿勢から「自分で座りにいく」ことが

できるようになるのです。


座るまでのいろいろな動きを

赤ちゃん自身が積み重ねて経験しているので

「カッチーン」とはなりません。



この「自分で座りにいく」動きは、

突然やろうとすると、とても複雑です。


どんな動きか、大人にも言葉ではパッと伝わらない!

解説を聞きながら、やってみようとしても

「???」となる方、結構います。


こんな複雑な動きが自然に発生するなんて

びっくりかも。

でも、力も不要で、本人にとっても楽な動きです。



とにかく今日お伝えしたいことは

「お座りの練習より、転がっとこう!」



床の上で赤ちゃんが学ぶことやバランスについて、こちら

ページの中ほどに、もう少し具体例を挙げています。

気になった方はぜひー。

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