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「体、ここにある。」~会話のように触れる

  • 執筆者の写真: 太郎 西邑
    太郎 西邑
  • 2022年6月22日
  • 読了時間: 3分

こんばんは!スタッフの太郎です。

先日、みかさがレッスンで

何をしているのか?について

「赤ちゃんがやっていない動きに、気づいてもらう」

と書きました。


しかし赤ちゃんに「気づいてもらう」って

つまり何するの?

そんな例の1つを今日は書きたいと思います。



たとえば生まれたての赤ちゃんが

床でもぞもぞしているうちに

「右のお尻を床に押しつけると、左のお尻がもちあがる」

ということを発見します。


赤ちゃんが「発見する」って

不思議な感じかもしれませんが、

こういうこと、たぶん「大人に教わった」って人はいないと思います。

赤ちゃんが自分で発見することなのです。


「右を押しつけると、左が持ちあがる」

この動きをくり返しやってみると、体が転がります。

これまた新たな動きの発見です。


こうした「発見!」が積み重なっていくと、

寝返りになったり、ハイハイになったりしていくのですが。



たとえば

「この子、右のほうには転がるけど、左のほうには転がらないな」

ということがあります。

べつに大問題ってわけではないです。

将来こまるわよ、とかもないです。

ないんですが、みかさとしては、


「左にも転がれるって、ご存じですか?」

「逆もやってみませんか?」


と、赤ちゃんにご提案したいのです。

(なんでそんな提案?というのは、また改めて!)

さてどうやってプレゼンテーションするのでしょうか。



赤ちゃんが右のお尻だけ押しつけてるとしたら

左側のお尻を押しつけるように、

骨盤に触って、ちょっと動かします。

「こっちにも動けますが、いかがですか?」

(実際、こんなふうに話しかけるそうです。)



大人の力で体を転がしたり

ぐいっと押しつけるのではなくて


「赤ちゃんが、自分でやるとしたら」

このぐらいの力じゃないか?


このぐらいの速度、このぐらいの感覚があれば、変化に気づくんじゃないか?

という微妙な力かげんで、触ります。



もうひとつのポイントが

「触ったときの、赤ちゃんの体の反応や動き」を感じながら触る、ということ。


動かすために触る、一方的にやってあげるではなくて

「会話みたいな感じ。」byみかさ。


手を通して、みかさから「どうですか」って伝えたら、

今度はちゃんと赤ちゃんの返事(動き)を聞く。

そのくり返し。


左もございますが、どうですか?

もしかして、ちょっと緊張されてますか?

ちょっと戻りましょうか?

あ、そうなんですよ。こちらなんですよ。

どうですか、いつもと逆ですけども。

あら、すごい!


そんなやりとりを、動きを通してやります。

レッスンでやることは、ほかにもいろいろあるのですが、

指導者講習(シェルハブのレッスンをしていいよ~という資格を取るための講習)の中で

とても大事なのが、

「動きを感じる手と目を養う」ことだそうです。



シェルハブの中で大事なもののひとつに

「ぽんぽんむぎゅ」があります。

ぽんぽんという軽いタッチと、

むぎゅっとちょっと重さのある触れ方。


シンプルですが、

「体、ここにあるよ」

って感覚を伝えるタッチです。

赤ちゃんが床の上で学ぶことのひとつです。

体、ここにある。


大人もやってもらうと心地よいと思います(私は好き)。

「体がここにある」って当たり前なようで、とくにデスクワークしてると、忘れがちな感覚だと思います。


コロナの前は「ぽんぽんむぎゅ」の学習会もしていたのですが、、いまいまは難しく。

これはリアルで対面でないと、正確なところはお伝えできないんですよね。


力かげんや触覚、体の感覚に関することは、言葉で伝えきれないものの1つです。



またオンラインじゃない、対面での学習会ができたらいいな~!

と願いながら、本日はここまでです。

個別レッスンのようす、ちょっぴり想像していただけましたでしょうか?

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