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触れるとわかること、いろいろ。フリーペーパー第11号(24年12月)

  • 執筆者の写真: 太郎 西邑
    太郎 西邑
  • 2024年12月12日
  • 読了時間: 4分

シェルハブ・メソッド しおがまのフリーペーパー

「ころろん ぽん」通信です。

第11号ができました♪

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人間の手は精密なセンサー

 触覚は、とても優秀です。  特に手のひら。

 神経が集まってる上、10種類ものセンサー(感覚器)があるんです。  圧力や振動、ちょっとした温度差、皮膚の動きなどから  情報を集めてくれます。

 ざらざら・つるつる・フワフワ…みたいな質感はもちろん、  「箱の中身は何だろな」みたいに、大きなモノの形もわかります。

 さらに、触れたものの小さな動きも感じます。

 たとえばハサミで糸を切る時と、段ボールを切る時。

 何となく「違うものを切ってる」という手ごたえがあると思います。

 これは、手が「ハサミの動きの小さな違い」を区別してるからなのです。

子どもの体に触れる時…

 シェルハブの指導者がお子さんに触れる時は、  手のセンサーが大活躍です。

 ぽんぽん、とタッチを通して、

 「筋肉はどれくらい振動するかな」

 「骨の形はどんなかな」

 「ここ、緊張してるかな?」

 と、お子さんの体のことを知っていきます。

 同時に、お子さんの感覚も働いています。

 触れられた部分に意識が向くんです。

 これはとても大きなこと!

 ぽんぽんされた時に震える部分(筋肉)と、

 その震えが止まる固い部分(骨)があることに気づくかもしれません。  骨の中に、動く部分(関節)があることに気づくかも。

 意識が向くと、その部分の「体の地図(ボディ・イメージ)」が

 明確になっていきます。

コツは「反応を感じる」こと


 私たちは、このタッチを「ぽんぽん・むぎゅう」と呼んでいます。

 コツはありますが、誰でもできます!

 コツの1つは、全身くまなくやること。

 そのために手を少しずつ、ずらしながらやること。

 そして、意外に最重要なのが、

 「相手の体を知る」

 というイメージを持って触れることです。

 大人が触ってあげるだけじゃなく、

 同時に、子どもの反応を感じる。

 大人の手と、子どもの体のコミュニケーション。


 そう意識すると、触れ方が微妙に変化するんです。

 お子さんの触覚も、その違いを感じます。


触れることと安心

 触覚の信号は、ずーっと神経を伝わって、脳の中の

 「体のどこで、何が起きてるか」の情報を集める場所(第一次体性感覚野)  たどり着くのですが、

 中には「感情」に関わる場所(大脳辺縁系)にたどり着く信号もあります。  感情に関わるほうの信号は、「C繊維」と呼ばれる神経回路を通っていきます。  (面白いので、ご興味のある方はぜひ調べてみてください)

 C繊維は、人間の皮膚の温度に反応します。  それから、ゆっくり撫でられて「心地いいな」「安心」と感じる時にも反応します。

 また、撫でる強さや速さ、触れた物の素材などによって

 反応が変化することもわかっています。

パパママが一番の専門家


 ですが、「この力加減、この触れ方が誰にとってもベスト」

 ・・・という正解は、ないのです。

 いや、いろいろ研究もあります。

 中には「秒速何センチが良い」という統計をとる人がいたり

 「何グラムの力で触れるように、練習する」という人も、

 いなくはないのですが・・・

 やはり、その子それぞれ。その時それぞれ。 

 というのが、みかさの実感です。

 なので、

 一番その子に合ったやり方を試して、開発できるのは

 絶対にパパママ、お家の人です!

 ということは、はっきりお伝えしたいです!

 この子をずーっと1対1で見て、関わっていける関係だから。

 シェルハブの指導者は、動きを細かく観察する技術や、  体と脳に関する知識、たくさんの遊びの引き出し、などなどを使って

 お子さんとご家族に、いろんな刺激をご紹介できます。

 でも、それは小さなお手伝いです。

 「この子のこと」を究めているのは、毎日一緒に過ごしている、あなた!

 ぜひ「反応はどうかな?」と思いながら、

 大人も試行錯誤する気持ちで、たくさん触ってあげてください。

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