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  • 執筆者の写真太郎 西邑

動きの探究インタビュー(1)「体の地図」と動きのコントロール

更新日:2021年8月18日


職業もバックグラウンドもさまざまな5人の方に、

・ レッスンを受けようと思ったきっかけ

・ 変化や効果を感じたこと

・ これからの目標 などなどをうかがいました。連載でお届けします。 お一人めは、手話通訳者の新納真梨子さん。

「手話に活かせそう」との気持ちで参加を決めたという新納さん、

第1回は、レッスンを通して感じた変化についてお聞きしました。

キーワードは「体の地図(ボディイメージ)」。



  * * * *



西海石みかさ:じゃあ改めて、ありがとうございます本当に今日は。


新納真梨子さん:いいえー。よろしくお願いします。


みかさ:「大人のための発達の動きの探究」、最初っからね、

 参加していただいて、ありがとうございますほんとに。


真梨子さん:こちらこそ、お世話になってます。


みかさ:中間地点を通り越した、今の感じをインタビューしていきたいなと思ってます。

 このレッスンに興味をもっていただいたキッカケっていうのは、何だったんですか?

 まず。


真梨子さん:キッカケはたぶん、あの、戯魚堂さんでやってましたよね。

(※みかさが参加するダンスユニット「戯魚堂」の稽古・ワークショップで動きの探究をやっている)


みかさ:あー、やってました、はい。


真梨子さん:ね、ね。はい。

 受けたあと、体を自分でよく見るっていう感覚がすごい残るので、  いいなーと思ってまして。

 Zoomも使ってということだったので、参加しやすいなと思いましたし。


 お話を聞いたときに、手話通訳の……通訳以外でも、手話で話すときにどうしても、

 自分の言いたいことと、手の動きが合わないって、けっこうありまして。

 それは変換の技術が足りてないなっていうところだけちょっと考えてたんですけど、  んー……


 技術だけじゃなくて、頭と、体……  指や手先の動きが一致できてないんじゃないかって。



 戯魚堂さんのレッスン受ける中で、その「固有覚」とか、

 そういうとこ刺激すると、足りないところが補えるんじゃないかって思って、

 で、Zoomでレッスン受けれるってことで、はい。参加しました。


みかさ:あのー、他にも、体の開発のしかたっていろいろあると思うんですけど、

 流行りのものでいえば、えっと、ピラティスとか。

 古典的なものでいえばバレエとか、ヨガとかもそうかもしれないし。

 そういう経験は何かありますか? なんか別の。


真梨子さん:ヨガは折をみて、親子で参加できるものとか、

 知り合いでヨガをやってる方がいて、内輪で集まってやるようなのには

 参加をしたことがあるんですけど。

 こう、継続的に何か、ヨガを……とか、ピラティスをっていうのは、なかったんですよ。


みかさ:なるほどなるほど。やってみての違いとか、何か、ありますか?


真梨子さん:意識はやっぱりするようになりましたね。

 通訳するとき、手話で話すときも……たとえば、立つとき、

 立ったり座ったりするときに、手だけじゃなくて、体幹っていうんですか。

 背骨とか、骨盤とか、股関節の位置とか、そこらへんを意識したりとか、

 通訳する前にちょっと、叩いたりとか(笑)そういうことをして。

 やっぱり前と比べると、落ち着いてできるようになってるっていうのは感じますね。



 あと呼吸の話を前半、けっこう教えていただいたんで、鼻で呼吸するっていうのと、

 それと姿勢っていうのは、以前と比べて意識するようになって。

 だいぶ落ち着いて通訳できるようになってきたなって。

 ちょっとズレが起きるっていうのは、どうしても、

 技術の面も大きいのでなかなか改善も……

 でも少しずつですけど、変わってはきてるなっていうのは、うん。思います。


みかさ:その、んっと、このレッスンを受けてくださってる一番の目的っていうのは、

 やっぱり手話の技術を磨きたいっていうところが、いま、大きいですか?


真梨子さん:うん、うん。そうですね。

 上手い方たち見てると、やっぱこう、小手先ではないというか。

 経験もあると思うんですけど、やっぱり体……手の動きじゃなくて、

 手以外の動きっていうのが、伝えるためにとっても重要だなって思うんですね。


 ただ、やっぱり最初に言った、頭の中の考えと体、手先……

 手先というか、全体なんですけど、

 動きが一致しないなっていうのが、悩みでもあるので。


 そこでその、固有覚を刺激して……っていうところですね。

 (頭と体を)一致させて、より上手い方に近づくための方法として、

 レッスンつづけてます。


みかさ:その、なかなか面白い視点っていうか……

 手話通訳の表現力を高めるために「動きの探究」のレッスンを受けるっていうのは、

 私の想定にはなかったんですよ(笑)。


真梨子さん:それこそ戯魚堂さんのときに、寝ながら……(寝るポーズ)

 「これは、活かせるんじゃないだろうか……!」って思いながらやってました。


みかさ:そうなんだ~。

 指のレッスンってほとんどないじゃないですか。最近ちょこっとだけあるんだけど。

 でもほとんどなくて、ほぼ全身の、むしろ背骨の動き……ですよね。


真梨子さん:でもやっぱり、体幹がしっかりしてると……

 立ち姿とか座ってる姿も見られるわけなので。

 そこがしっかりきれいだと見やすいっていうのは、

 他のいろんな通訳者さん見てて感じてたので。

 で、特に自分は、体の動きが一致しないっていうのがあったので、そこも含めて、

 体の動き、全身も探究するっていう目的で。


みかさ:頭で思ってる、こういうこと表現したいっていうのと、

 手話がずれるっていうのは、うーん、

 どういうことなのかを、ちょっと詳しく話せます?


真梨子さん:うーん……そうですね。

 一番よく思うのは、速さ。速さが思ってるよりも、速い。

 速いと手話を、ことばを出したときに、はっきり見えないとか、

 すぐ崩れてしまって、読みとりづらいとか。


 練習で自撮りをしたときに、あれ、なんかすごい速いじゃん! とか、

 もうちょっとしっかり出さないと、それじゃあ見づらいよねっていう。

 で、自撮りしてふり返って、その場で直したときはいいんですけど、

 やっぱそこは癖で、どんどんまた悪いほうにもどっちゃう。

 スピードっていうところが一番、難しいです。


みかさ:自分がやってるつもりの動きのイメージと、

 実際にやった、客観的に物理的に見える動きの像……が、一致しないっていう?


真梨子さん:あ、うんうんうん。そういうことです。


みかさ:で、自分がこうやっているつもりっていうのと、

 実際にやってることが一致できるように、っていうので、

 このレッスンが役に立つかもと思って下さった。


真梨子さん:そうです、うん、うん。


みかさ:どうですか? その、効果は!(笑)


真梨子さん:効果、うーん……その、一致しないっていうだけが原因ではなくて、

 やっぱり聞いて手話に変えるっていう、自分の通訳の技術もあるので、

 練習の結果、上手くなってるのか、

 このレッスンを受けたことによって上手くなってるのか、

 どっちが効果があったかっていうのははっきりいえないんですけど(笑)、

 去年と比べて、私の通訳の技術は、上がっているはずです!



みかさ:おおー(拍手)。それは素晴らしい。


真梨子さん:ふふふ。

 さっき言った通り、呼吸とか立ち方とか意識したことで、

 落ち着いてるっていうところもあると思うんですけど。

 その部分でも、うん、効果は上がってると思います。


みかさ:お話聞いてると……レッスンの最初と最後に、

 自分の体を観察、スキャンしてみましょう、っていいますけど。

 あれは直接的にいいかもしれないですよね。


真梨子さん:あの最初のスキャン、大好きで。

 その時点での自分の体を見つめるっていうことがすごい大事だなって、

 回を重ねるごとに思ってまして。

 それで最後に立ったときの自分の体っていうのも、なんていうんですかね。

 なかなか日ごろ見つめることが少ないので、すごくためになってます。


みかさ:レッスンの目的の大きなもののひとつに、

 脳内にもってる自分のボディイメージ、

 体の地図を作っていくということがあるんですけど。

 体の地図がくっきり、細かく、繊細になっていくと、

 コントロールできる部分が増えてくる、っていう考え方。

 そのボディイメージが、だいぶ脳内にできあがってきてる……って思えてる?


真梨子さん:そうですね、はい。とても目的に合ってるレッスンができてます。


みかさ:めっちゃよかった! それはほんとによかった。

 そうすると、こう動いてみようっていうのもイメージできるし、

 ますます動きが繊細になってくると思います。



  * * * *


「赤ちゃんの体、動き、発達を知る」「自分の体、動きに気づく」

大人向けレッスンにはこの2つの意味があります。 真梨子さんのインタビューでは「自分の体、動き」の点から興味深いお話がたくさん。


次回(2)は「予想していなかった効果」について。

そして「背骨の6方向の動き」というお話も出てきます~。 大人のためのレッスン、 ただいま火曜昼・水曜夜・土曜朝のクラスがあります。

見学体験は無料です。ご都合に合わせてご参加ください。

詳細はコチラから、お申込みはコチラから。

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