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  • 執筆者の写真太郎 西邑

フリーペーパー 第8号。家を一歩、出るだけで。

シェルハブ・メソッド しおがまのフリーペーパー 「ころろん・ぽん」第8号ができましたー。

表紙のマンガ&コラムは「歩く・ジャンプ期」です。

テーマは「外を歩く」こと。 家から一歩、外に出るだけで、大きな違いがあることをお話しています。



ご希望の方には、郵送もしています。ご連絡ください。

PDFのダウンロードはこちらから👇

ころぽん2024_3
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こんなに違う「中」と「外」

「家の中は上手に歩けるのに、一歩外に出ると止まっちゃう」 そんなご相談を受けたことがあります。

大人から見ると不思議なんですけど、じつは「あるある」! 「外」が新鮮だから、脳がいろんなこと、気になるんです。

いろんな情報の処理に忙しくなって、結果、歩くどころじゃない!

それくらい「中」と「外」は違います。


まず、空間の大きさがぜんぜん違います。

天井も壁もなくて、タテにもヨコにも広い!

見えるものが違うのはもちろん、圧倒的に違うのは 視覚の「深度(奥行き)」。

すると、どこを見ていいのかわからないんです。


足の裏の感覚も大きく違います。

靴をはいてると、室内ではだしや靴下の時より、地面がちょっぴり遠いですね。

足の裏の触覚や圧覚は「歩き」と関係が深いです

(高齢になって足の裏の感覚が弱ると、転倒リスクが高くなるという研究があります)。


また、お部屋の床は水平になるように設計されてますが、

外の地面は(舗装された道でも)水はけのために少し傾斜がかかっています。

なので、バランスの取り方が変わります。


そして、いろんな物音も聞こえます。匂いも違います。風も吹きます。

ちょっと寒かったり、ちょっと暑かったりするかもしれません。

こういったことは歩くことと直接関係はないけど、

脳にとっては「いつもと違うので気になる情報」です。

あれもこれも気になって、忙しい!

大人は「バランスのお手伝い」

では、そこからちょっとずつ歩き出すには?

大人にできるのは「バランスのお手伝い」です。


たとえば、手をつなぐ。

大人がギュッと握るより、お子さんに「手をつないでくれる?」と、

握ってもらうのがおすすめです。


手すりや壁にさわる、バギーや買い物カートを押す、なども

バランスの手がかりになります。


体重を支えるというより、手が何かに触れることで

「バランスの基準点」ができるのが大事。


お外でのレッスンで、お子さんが疲れちゃって

片手をつないだだけでは歩けなかった時

電車ごっこのように両手をつないだら歩けた、ということもありました。


歩く動きは「バランスを崩して、戻して、崩して、戻して」

・・・のくり返し。

バランスのお手伝いは、大きな助けになります。


歩きの完成には5 年

動きの発達は、「歩けたら終わり」ではありません。


歩きはじめの歩き方は、ヨチヨチ歩き。

頭を左右に振ることでバランスをとります。

これは全身が揺れる、けっこう体力を使う歩き方。


いっぽう大人は、背骨の小さな動きだけでバランスを変えて歩いています。

とっても省エネです。


ヨチヨチから、いろんな歩き方を試して、大人の歩き方にたどり着くまで

約5 年がかかります。


おすすめなのは、やっぱり外です。

なぜなら、ヨチヨチ歩きでは攻略できない場所に出会えるから。


でこぼこ、傾斜、狭いところ。

行ってみたいけど、うまくいかない。どうしよう?

そこで、いろんな体の使い方を試してみます。

うまくいったら、嬉しい! 何回もくり返しやってみます。


新しい動きが身につくのは、まさにそんな時なんです。

歩きはじめの頃はまず、家の前の道に出られれば十分!

たっぷり「気になる、気になる」を楽しんでほしいです。

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